2022.01.19

冬場の入浴は危険が多い

ヒートショック

家庭内で起きてしまう事故のうち、約30%が入浴時。
その大きな理由は、“温度の変化”。当たり前のことですが、基本入浴時には裸になりますよね。

この時期になると、裸になれば当然寒く感じます。
一般に温度変化に体は順応できるのですが、特に高齢者はうまく順応できなくなります。それは….

 

寒い脱衣所で服を脱ぐ → 血管が締まり血圧が上昇 → 熱い湯につかる → 血管が広がり血圧低下 →
風呂からあがる(水圧がなくなる) → さらに血圧低下

※急な血圧上昇は脳出血などの危険が、急な血圧低下は脳貧血を起こして転倒するなどの危険性があります。

 

これは年齢を問わずですが、浴槽内では体に浮力がかかるために、浴槽外では洗い場で滑ったりするために起こります。

日本の気候は高温多湿であり、日本の住宅は「夏に合わせて」造られてきたことで、
冬季の寒さには向いていないということが言えます。

すなわち、高齢者をはじめとして障害者、特に循環器系に疾患を持つ高齢者には、室内の温度が不適切な環境なんですね。

寒い冬の夜、入浴しようとして暖かい部屋から寒い廊下を通って脱衣室に行き衣服を脱ぐだけでも体には悪い影響を
与えているところに、浴室に入って熱い浴槽の湯に体を肩まで沈めれば血圧を大きく変動させることになります。

入浴中の死亡事故が日本に非常に多いのは、このような住環境と入浴習慣が大きく関与しているんです。

それでは、そんな入浴時の事故を少しでも減らせるようにポイントをいくつか….

 

ポイント①:脱衣所や浴室の温度が低くならないように気をつける(暖房を入れる・浴室の窓にカーテンを付けるなど)
ポイント②:湯温は39~41℃くらいに。
ポイント③:食事や飲酒の後、帰宅後すぐには入浴しない
ポイント④:気温の低い日は夜早めに入浴する
ポイント⑤:心肺の疾患や高血圧の人は半身浴がおすすめ。お年寄りが入浴している時は、時々声をかけましょう。

 

まだまだ寒い日が続くようです。体調管理にはほんとに注意しましょうね。

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2022.01.16

杖の高さ調整

杖の高さを設定するのに「アレ、丁度いい高さって….?」と感じた人も多いのでは?

杖には、ステッキ型、T字型、ロフストランドクラッチ、肘支持型(プラットホームクラッチ)、松葉杖、
多脚型(三点・四点杖)と6種類ありますが、良く見かけるのは1本(T字型)杖ですよね。
今回はその1本杖の高さ設定についてのお話。

 

杖の調整で一番重要なのは、体重をかける時等に適度な位置にあること。その長さを決めるには
次のような方法があります。

① 自然な姿勢で立ち、腕の力を抜いて手を下げた時の床から手首の関節までの長さ
② 聞き手側のつま先から前へ15cm、外側へ15cmの位置に杖を真っ直ぐに立て、
グリップを握ったときの高さが約30度くらい曲がる長さ
③ 床から大腿骨の大転子(腰骨のあたり)までの長さ

 

①~③のどの方法でも、杖の長さはほぼ同じ長さになりますが、調整しやすいのはやはり③でしょうか。
ただ、普段から使用する靴によっても変わるので、履きなれた靴で測るのが良いでしょう。
また腰や背が曲がった、やや前傾姿勢の高齢者には上記の計測方法は使えないので、そのままの姿勢で身長を測り、
2で割った後に3を足すと適当な長さといわれますが、その方の状況にあわせて丁度いい長さを決めるのが
良いでしょうね。

杖の高さ

<参考出店>介護の知カラ

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